夜中散歩
「お待たせしてすいません、真希です」
お辞儀をして席に座る。
この人は吉原さんだ。
顔を見れば、その人に関してのことを溢れるように思い出す。
指名は何回目とか、好きな酒は何だとか。
「真希ー、遅いよ」
ずいぶんと出来上がっちゃってるな、この人は。
「すいません・・・吉原さんお店来るの久しぶりじゃないですか?久しぶりに会えて嬉しいです」
そう言えば、大抵の客は笑顔になる。
自分の名前を覚えてくれることが嬉しいんだろう。
「そりゃ朝からラブコール貰ったら行かない男は居ないだろうよ」
ラブコールって。
最近の出来事や、吉原さんの自営業の話を聞いていた頃。
いきなり、ガラスが割れる音と女の子の悲鳴が店内から聞こえた。
「なんだよ・・・騒がしいなぁ」
音がしたほうを見ると、
「お前キャバ嬢だからって客に舐めた態度取ってんなよ!」
と怒鳴る客。
その席に居たのは、小雪さんだった。
小雪さんは驚いて何も言えないといった感じで、ただただ頭を下げ、何人かのボーイがその客に話をしている。
「すいません、ちょっと」と席を外し、小雪さんの席に向かった。
「何?なんであんな怒ってんの?」
近くに座っていた由梨に聞く。
「あの客が小雪に文句言ったんだって」
「なんて?」
「席についてる時間が短いだの、なんだのって言ってんの、アホかっつーの」
お辞儀をして席に座る。
この人は吉原さんだ。
顔を見れば、その人に関してのことを溢れるように思い出す。
指名は何回目とか、好きな酒は何だとか。
「真希ー、遅いよ」
ずいぶんと出来上がっちゃってるな、この人は。
「すいません・・・吉原さんお店来るの久しぶりじゃないですか?久しぶりに会えて嬉しいです」
そう言えば、大抵の客は笑顔になる。
自分の名前を覚えてくれることが嬉しいんだろう。
「そりゃ朝からラブコール貰ったら行かない男は居ないだろうよ」
ラブコールって。
最近の出来事や、吉原さんの自営業の話を聞いていた頃。
いきなり、ガラスが割れる音と女の子の悲鳴が店内から聞こえた。
「なんだよ・・・騒がしいなぁ」
音がしたほうを見ると、
「お前キャバ嬢だからって客に舐めた態度取ってんなよ!」
と怒鳴る客。
その席に居たのは、小雪さんだった。
小雪さんは驚いて何も言えないといった感じで、ただただ頭を下げ、何人かのボーイがその客に話をしている。
「すいません、ちょっと」と席を外し、小雪さんの席に向かった。
「何?なんであんな怒ってんの?」
近くに座っていた由梨に聞く。
「あの客が小雪に文句言ったんだって」
「なんて?」
「席についてる時間が短いだの、なんだのって言ってんの、アホかっつーの」