キミがいた証
―ドンッ
「あっ、すみません。」
そう頭をさげた時、首にかけていたネックレスが落ちてしまった。
人がたくさんいるから分からなくなったら困る。
私は慌てて拾った。
が、
「うっそ…ひびが…」
割れなかったもののひびが入ってしまった。
ガラスだから…
そのひび入ったネックレスを持ち上げた時、何だか嫌な予感がした。
「真白、あった?」
「うん…」
あったけど…
「あれ?なんかあっちに人だかりができてる。どうしたんだろ?」
その千夏の言葉に、ショックを受けながらも軽く視線を流した。