あたしの絶対的恋愛事情
すれ違い
「行ってきまーす」

はぁ・・・。昨日は全然眠れなかった・・・

拓也からの告白、何も考えないでOK出しちゃったし・・・。

あぁ~~~~っ!!

ダメダメ!!もうウジウジしないんだから!!!

すると、

「あーさひっ!おはよう」

え?拓也?なんで・・・

声がする方に目をやると、そこには拓也が立っていた。

「お、おはよ・・・ど、どうしたの!?」

びっくりしてしまって、目を見開いたままそう言うと

「どうしたの・・・って、今日から俺らはカレカノなんだぜ?だから迎えに来た」

眩しいくらいの笑顔で言う拓也。その笑顔を見たら、心が痛んだ。

「あ、そ、そうだよねっ!それじゃあ行こ?」

拓也の隣に行くと、拓也が手を繋いできた。

「えっ?」

拓也を見上げると、

「そんなに驚かなくてもいいじゃん。カレカノなんだし」

少し照れながら言う拓也にちょっとだけドキッとした。

あたし、ホントどうすればいいんだろう・・・。



教室に着くと、クラス中の女子が(中には男子も)一斉にあたしのところへ

集まってきた。

な、ななな何!?

「「B組の拓也君と付き合ってるってホント!?」」

みんな揃って言った。

え?・・・もう広まってるの?・・・。あたしは席にどうにか座りながら

「え、ま、まぁ・・・うん」

下を向きながら答えた。

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