黒 猫 的 連 鎖 愛 。




今まで飼主の側から直ぐに去り、
飼主を壊し続けた彼女。
その記憶が頭に蘇り、
そして男を壊してしまうことを酷く恐れた。


( また、壊してしまうかもしれない。 )




「ごめんなさい。」




気付けばそう口にしていた
それは彼女の意思では無く、
彼女は今までの自分を憎んだ。


人を壊してこなければ、
彼と一緒になれたのだろうか。
私が「普通」なら、
こんな事にはならなかったのだろうか。


そうか、と男は言い、猫に謝った。
猫は今までに無い程、泣き続けた。



『愛って何?どうして何時もこうなの?私には、必要の無いものなの?』
『私が、求めてはいけないものなの・・・?』





「・・・ごめんなさい・・」

猫は掠れた声で呟いた。






「・・・っ、ごめんなさい・・・っ」


さっきよりも上ずる声で叫んだ。





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