ゴスロリ彼女のキスの味


「ごめんね、田中君」

 そう言いながらゴスロリ女の凶器の日傘と衣装が入った紙袋を持ち、ゼロは一目散に建物から出て行こうとする。


「零!」

 ゼロを追いかけようとすると倉吉がおれの腕を掴む。


「馬鹿、殺されるわよ」


「おまえ、まだそんなことを……」


「私は人殺しじゃない!」

 蛇腹状の扉を開けている途中でゼロが振り向き、目に涙を溜めながら叫ぶ。


「零、ちゃんと説明してくれよ」

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