ゴスロリ彼女のキスの味
「わかった。おれはおまえの言うことを何でも聞いてやるから、零を傷つけるのはやめてくれないか?」
現状でできる精一杯の妥協案を提示した。
「本当に?」と、倉吉は大袈裟に目を大きく広げ、「もし逃げようとしたら蜜姫さんの頚動脈をスパッと切るわよ」と付け加える。
「わかったよ」
折れてはみたが、内心は何を求められるのか戦々恐々。
「じゃあ、私にキスしてぇ……」
倉吉は語尾に色っぽい響きを残して条件を言う。
「おまえ、おれを殺したいんだろ?どうしてキスしないといけないんだ?」