ゴスロリ彼女のキスの味


「二人して私を殺したいんだ。だったらお望みどおり死んであげるわ。ただし、あなたたちが犯人だという証拠を残してね」

 倉吉は脅迫めいたことを言うと、階段を上り始める。


 建物内部の壁を螺旋状に配している階段を駆け上がっている最中、倉吉は手摺から顔を出し、何度もおれたち二人を見下ろして笑う。


 本気で自殺を考えているようには見えない。


「争った痕跡を残したから、殺人犯にされてしまう」

 日傘を見詰めてゼロが言った。


 倉吉の体には傷が付いているし、ケータイの履歴、そしてこの場所に三人一緒だったことがわかれば、疑われるだけでは済まされない。

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