ゴスロリ彼女のキスの味


 おれが学校に来ることを待ってくれているクラスメイトがいるというのは、これほどうれしいものかと改めて思う。


 電話を切ってからも高揚感は消えない。


 明日、学校に行こうかな。


 2階の自分の部屋に戻ろうとすると、ピンポ~ンと軽やかにドアホンが鳴る。


 忙しい日だな。


「はーい」と間延びした声で玄関に向かう。


 ドアを開ける瞬間、警戒心が働き、手の動きに待ったをかけた。


 包帯で顔半分を覆った倉吉が、果物ナイフを握り締めて立っている姿を想像してしまった。

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