ゴスロリ彼女のキスの味
ドアホンを鳴らした相手が目立つように置いていったのだ。
まさか、ゼロが?!
玄関を飛び出し、首を左右に振って周囲を見渡す。
住宅街は静かそのもの。
黒い野良猫が尻尾をピ~ンと伸ばしながら、おれの前を横切る。
おれが焦ってゼロの陰を追い求めている心境とは正反対の長閑な光景が、もう遅いよと訴えているようだ。
玄関に引き返して赤いダリアを拾い、ゼロに花言葉を訊かれたことを思い出す。