Cygnus
「わざわざすまない。」


今までの
乾いた笑みとは違って

柔らかくなる彼の表情



「お疲れ様です。」


「はは。
紗季ちゃんにはお見通しだね。」


「これ…本日はおめでとうございます。」


手に持っていた花束を渡す

先輩は
その香を楽しむように
花束に顔を近づけた


「ありがとう。
癒しになるよ。

今日はあんまり一緒に入れないけど
楽しんで行って。」


「はい。」



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