らぶCALL(仮)

「あれ、おとめ座かな」



「え、どれ?? …あ! あれ??」


「 …ん。」



「流れ星流れないかなッ?? おとめ座流星群とかゆって」



「流れたら奇跡だな‐♪」



「そしたらお願いするんだ♪」


なんて??

って顔してる空羅に、話を続ける。


「王子様が、現われますように、って♪」


「ぶはっ!! 李夜って案外ロマンチストなんだ??」


吹き出した彼に私はちょっと膨れて、


「そこ笑うとこ‐?? 真面目なんだけどッ!  ってか、ぁたしA型だからね♪」 「…まだ、李夜の王子様…………─」



いきなり小さくなった空羅の声。

語尾が聞こえなくて、私はもう一回聞き返した。

「ぇ??」




そしたら、ちょっとだけ空羅の声が大きくなる。


「李夜の王子様わ、まだ現われないんだ??」



一瞬だけ、電話の方の空羅が頭に浮かぶ。



「……ぅ、ん…─」



ぎこちない返事に、空羅は、そっか。

って。



そっか って…


そっかって、何!?

聞いてきたの空羅ぢゃんッ(*`з')!!




文句を言おうとした瞬間。


「ぢゃさッ!! ……俺が、王子様なってやるよ」



「………え??」


俺が、王子様…に、なってやる…??


全然ゆってる意味が…



「だからッ…俺が李夜の王子様ってのになるっつってンの!!」



…ぁたしの??


「空羅が、ぁたしの王子様…??」
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