きいろい青空【完】




ベットに横になったけど、嫌でも颯への不安がつのる。




この保健室で愛し合った…



颯…


颯颯颯颯颯颯…




あの温もりを思い出す。


目からじわじわと涙が溢れて、まくらに顔をうずめた。




早く、ぎゅうってしてよぉ…



安心させてよぉ…





「颯ぇ…」



涙を拭き、体を起こす。




こんなところで寝ている場合じゃないんだ。



うちは会いに行く。




美久、ごめんね…



うちは保健室をこっそり抜け出した。




涙を袖で拭き拭き、廊下を歩く。




でも、走らなくちゃ。


早く会いたくて-----




自転車置き場に行き、自転車を眺めた。



コレ使っていいかな?




置いてあった自転車に勝手に飛び乗った。



たぶん、同じクラスの奈菜のだから話をすればわかってくれるはず。




そして向かう。



颯のもとへ…


待っててね、颯。


今、会えるから!!




……でもね、やっぱり考えちゃうよ。




颯がもし…って…




あなたを失ったら----




「ついたっ」




確か、校長が東第一病院って言ってた。



その東第一病院について、自転車をを置き、走って中に入る。



病院って恐い。


まず、どうすればいいんだ?




病院に来るのはパパの時以来だ。





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