きいろい青空【完】
直輝*
高校生、最初の行事は球技大会。
クラス対抗で男子はバスケ、女子はバレーで競い合う。
それが今日。
「ぜってぇー優勝だよなっ!!」
腕をぶんぶん振り回しながら体育館に向かう英斗。
めちゃくちゃ張り切ってるし…
だけど、俺はただただ緊張して向かっている。
「うん…」
「直輝さぁ。優勝したら、花恋と仲直りしろ」
「はっ!?なんで??」
「だって、そーじゃねぇと4人でつるめねーし。てか、花恋がいねーと美久といらんないのっ!わかる!?」
「わかるけどさぁ…」
「ってことで、優勝ネっっ!!」
可愛くピースなんか見せちゃって…
恋する乙女かよ、コイツ。
すべてが美久のためなんだから。
俺は、優勝したいような…
したくないような……。
だって、もし優勝したら仲直りだろっ!?
でも一応…一生懸命頑張るけどね?
この英斗の笑顔に負けて。