きいろい青空【完】
直輝*
「直輝!!早くしてよー!!」
玄関で花恋の叫び声がする。
「今、行くから待って。」
急いでランドセルをしょって玄関へ走る。
そこには、ほっぺをふくらませた花恋が立っていた。
「ごめんね、花恋」
「もぉ〜おそいじゃん!!」
ヤバイ…また、花恋。
……かわいくなってる。
最近、一気にかわいくなってるんだ。
それにいちいち、ドキドキしている僕。
「行ってきまーす」
2人そろって家を出る。
これがいつもの事。
僕たちは小学5年。
僕と花恋は、10年間離れたことがないんだ。
姫野花恋。
(ヒメノカレン)
僕の幼なじみ。
僕の大好きな人。
毎日、どんどん好きになって僕は幸せだった。