きいろい青空【完】

花恋*





外のコートでうちらはバレー。




「はぁ~~!??もう、終わりなのっ!?」




トーナメント表を見て叫んだ。





「だって、一回戦負けちゃったからね」



と美久がとなりで言う。



「つまんねぇー…」




1年7組、女子バレー終わった……。


てか、早っ!!



せっかくの球技大会なのに、今は廊下をトボトボ歩いているだけ。





「あ。男子バスケ、次決勝なんだって!」



「マジ!?決勝?なにげにすげぇー。いいなぁ~」




うちらも、もっと試合やりたかったなぁ~。


あんな簡単に負けるだなんて…




「見に行こーよ!」



「うん。行こ行こっ」




すごい笑顔の美久。


あ、英斗が見れるからねぇ~!



かわいいヤツ。




「もしさ、優勝したら。仲直りしたら?直輝と」



突然、美久がそんなことを言った。




「はっっ!?なんで?」




なぜ、そーなる?


優勝と仲直りなんて、関係ないし。




「だって、4人のほうがいいなぁって思って…」



「まぁ……」



「あ!やってるよ!!」




体育館の入り口から中が見え、美久が小走りで向かった。



中に入ったら、熱気と歓声がすごい。




「あれっ!竜也がいる!」




コートの中で竜也がバスケをしている。


一生懸命、ボールを追いかけて。




「5組となんだね」



視線は英斗に釘付けになりながら話す美久。


竜也が対戦相手とか、なんかすごーい!




「ねぇ、花恋。見てあれ!」



美久が指差した。




「何あれっ!?」



た、竜也のファンクラブ…ですか??



女子が集まって、竜也と書かれたうちわを持って応援している。




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