きいろい青空【完】
「花恋!暇してたでしょ!?どっか行こーよっ」
「はぁー?あのぉ…今、謹慎中だよ?何言っちゃってんの?」
「いいじゃんっ!謹慎なんて。ねっ、行こ?」
何だ…コノ笑顔は…。
弾けんばかりの大笑顔。
そのまま手を引かれ、無理矢理外に出された。
ほんとは外…出てくなかったんに…。
暗い部屋でひとりでいたかった。
そういう気分だったのに。
「買い物付き合ってほしいんだけど。いい?」
「うん。いいけど…」
「だってさ、花恋ひとりでいると泣いちゃうんだもん」
口をとがらせている美久。
「泣かないよっ!」
慌てて否定する。
「すぐ泣くよ。だから、私が一緒にいてあげるー!沈んでないで遊びましょー計画☆」
ピースサインを見せる美久。
「なんだそれ!!あははっ」
自然に笑っちゃって。
「そんじゃ、行こっ!駅ビルの〇〇ねっ」
「はいはい」
そして、美久と買い物に出掛けた。
確かにひとりでいたら泣いていたかもしれない…
美久は…わかっていたんだね。
全部全部…
「やったぁ!このスカートずっと欲しかったの!」
「よかったねぇ~」
美久は、ずっと欲しかったらしいスカートを買えて喜んでいる。
買った物を抱きしめて子供みたい。
「うわっ。もう、こんな時間じゃん!」
腕時計を見て驚きの声を上げる美久。
帰っている途中のところ。
「あ~あ…もう、一日が終わっちゃうね…」
肩を沈ませて落ち込んでいる美久。