きいろい青空【完】





「なぁ、花恋。俺も、短冊に書いたよ」



「なんて?」



「花恋と20才になったら、大きいお城で、チューできますように。って」



「願ってくれてたの?嬉しい!それでね…うちが言いたいのはぁ…」



体を離すと、花恋はあたふたし始めた。


目をキョロキョロさせている。




「どーしたの?」




「だからぁ…うちをぉ…そのぉー」



花恋は照れくさそうに、次の言葉を呟いた。





「うちを、直輝のお嫁さんにしてください-----。」




俺はそのまま顔を近づけ…


花恋と俺は。



2回目のキスを交わした。



1回目は、そう。


ファーストキス。





…絶対に想いは届かないと思っていた。


好きになってくれるわけが思っていた。




でも、今は君が前にいて“スキ”と伝えられる。


こんな幸せ、世界中どこを探しても無い。




“スキ”と伝えれることが偉大だ。



俺は世界一幸せな男です。



神様…




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