きいろい青空【完】


俺達は東京駅に降りた。




「ついたぁーーー。東京ーーーー!!」




バスを降りて早々、花恋と英斗が叫んでいる。




このふたりは意外と似てるんだよなぁ~。



なんかテンション高過ぎなふたり。




先生のどうでもいい説明が終わると、さっそく班別行動開始。




「じゃあ頼むぜ!花恋、直輝」



と、嬉しそうに言う英斗。



本当に嬉しんだろうなぁ~。



すごいわかる。



「まかしといて」



花恋と直輝の声がハモった。




美久には、直輝と花恋を2人きりにしようと英斗が計画を立てたという設定。




ターゲットは、本人たちなんだけど。



「でもさ、それじゃあ2人きりになれないよ…?やっぱり…」




「んじゃ、行くか美久!!じゃーなーー」



英斗が美久の言葉を遮り、手を無理矢理引っ張って行ってしまった…




スタートがあんなので大丈夫なのか?



俺と花恋は目が点になりながら、そんな2人を見つめた。




「まぁ、手を繋げたってことで」



「めでたしめでたし……かな?」



とふたりで言った。




「そろそろ俺らも行くか!!」






< 94 / 305 >

この作品をシェア

pagetop