Out-of-Eden―禁断の果実―
私はユイに愛情なんか一つももらっていない。




私がただユイに一方的だったのかもしれない。




殴られた頬を擦りながら歩いていると誰かにぶつかった。



「すっすいません…」

「すみませ――…林檎さん?」



声の主を確かめるように上を見上げると那智さんだった。




「どうしたんスか」

「えっと…」

「ちょ…怪我してるじゃないスか」



やっぱり…手では隠しきれないほど殴られたんだ。



那智さんは眉を寄せて怖い顔を作った。



「誰かにヤられたんスか」

「……はいちょっと」

「誰っスか?ソイツ消す」




見たこともない那智さんの表情に固ってしまう。


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