《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
だって目の前の光景は、
あたしの存在すら
否定しかねない。




(どうして……!?

お兄ちゃん……!!)




知らない人とひとつに
なってるお兄ちゃんを、
それ以上は見てられなかった。




あたしはガタガタ震えて
崩れそうになる足を必死に
動かしてその場を離れ、
自分の部屋に逃げ込んだ。




布団に潜り込んで、全ての
音をシャットアウトする
ように耳をふさぐ。



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