《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
ほんの少しだけシンミリ
した声で、珪がそう告げる。




「ウン……そうだね。

あたしも、行かなきゃ……」




珪の旅行は終わる。




あたしの夏休みも、
じきに終わる。




いつまでもこのままで
なんていられない。




あたし達はここから、
お互い別々の道を歩いて
行くんだから――…。






「―――バイバイ、珪」




言われるより先に、
自分から言った。



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