《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
あたしは覚悟を決めて
再び歩き出した。




家に帰らないわけには
いかないし、それに彼女に
してみればあたしとは
初対面なんだ。




あたしがぎこちないと
不自然に思われる。




あたしは充分家のそばまで
近寄ってから、思い切って
宮原さんに声をかけた。




「あの、うちに何か
ご用ですか?」




宮原さんはビクッと肩を
震わせて飛び上がり、
あたしと目が合うと、




「う、うち……って、
ここ、ですか……?」



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