《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「な……んだ……。

そう、だったのかよ……」




放心状態のまま無意識に
出してるような声で斉藤
クンは言った。




「彼氏いるんなら、言って
くれりゃいいじゃん……」




「!! ち、ちがっ……!」




言いかけて言葉を飲み込む。




彼氏なんていない。




だけどそう告げて、じゃあ
どう説明するっていうんだろう。


この、あたしの体に
刻まれてる紅いシルシを。



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