《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「な――なんですか……?」




まさかお兄ちゃんが
あたし達のことを話すとは
思えないけど、込み上げる
不安を懸命に隠して
尋ねると……。




「直杜さんのことを、
教えてほしくて……!

その……直杜さんって
つき合ってる人とか、
好きな人とか、いるんで
しょうか!?」




「え―――……」




とっさに言葉が出ず
黙り込んでしまった。




なんとも言えない複雑な
気持ちが内心を駆け巡る。



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