《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜

真実

       ***



ダイニングテーブルに
仰向けに乗り上げた
あたしの体は、もう痺れて
自由がきかなくなってきてた。




どれだけ抵抗しても
お兄ちゃんの拘束は
緩まず、体力も限界に
近づいてるのがわかる。




「紗耶……どこにも
行かないでくれ。

ずっと僕の妹で……僕の
そばにいてくれ……」




お兄ちゃんはさっきから
うわごとみたいにそんな
事を言いながら、あたしの
体に指を這わせてた。




_
< 324 / 448 >

この作品をシェア

pagetop