《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「あの桜が咲く頃に――

もう一度、ここで会おう」




「珪―――…?」




桜が咲く頃。




秋から冬、冬から春。




それだけの時間をかけて
考えないといけない事が、
あたしにあるっていうの?





――それがなんなのか、
今のあたしには見当もつかない。




だけど珪の瞳は壊れそうな
ほど真剣で、いつもの
ように『何言ってんの』と
笑い飛ばす気にはなれなかった。




「オレは、待ってる。

だけど紗耶はムリに
来なくていい。

本当に覚悟ができたなら、
その時は来てくれ」



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