《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
じゃあなぜ、お兄ちゃんは
こんなにも執拗にあたしを
求めるのか?




……そんなことは考え
たって答えは出ないから、
考えないけど。





「……お兄ちゃん……もう……」




ベッドサイドの置き時計が
目に留まって、あたしは
くぐもった声を出した。




もうすぐママが帰ってくる。




それまでには服を着て、
何もなかったように
してないといけないのに。



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