《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「集中してたんだよ。

今、ひらめきかけてたから」




口をヘの字にして言う珪の
膝の上には、やっぱり
スケッチブック。




覗き込むと、こないだ
よりは多少進んでるけど、
やっぱりまだデッサン段階だ。




「まだ下書きしてんの?

ただの旅行なのにずいぶん
ノンビリしてんだね」




どれくらい長期の旅行
なのか知らないけど、
せいぜい夏休み一杯のはず。



こんなペースで間に合うのかな。



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