空に手が届きそうだ
「以外と広いな。」
上履きを外で脱いでから入る。
「作ろっか。」
バタン、と扉が閉まるのを確認して作業に取りかかる。
純一郎はミシンを用意して、優は袋に入っているシュシュやネクタイを取り出して綺麗にシワを伸ばす。
「コンセント刺したし。」
「ありがとう。」
さっそく、取りかかった。
優は、ミシンの前に座ると深呼吸して早く丁寧に縫い進める。
「上手いな。」
あっという間に、縫えたネクタイ。
「こんなの、誰でも出来るよ。」
と、扉が三回ノックされた。
「はい」
優はミシンを止め、純一郎はゆっくりと扉を開けた。
「何?」
そこに立っていたのは怜ではなく複数のクラスメート。
「なんだ。純ちゃんか……。てっきり、ネクラだと思ってたのに……。」
ネクラが、優の事を言っているのだと思い腹がたった。
「何の用?」
極めて冷静かつ、普段通りにするようにした。
忘れ物、と言って小さな箱を差し出した。
「何コレ?」
裁縫セットと、さっきとは違う生徒が言う。
「ありがとう。」
「居んの?ネクラ。」
「優は、居る。ネクラは、いない」
悔しさを噛み締めるように、言葉を吐き捨てる。
と、隣に温かい温もり。
「優…………。」
上履きを外で脱いでから入る。
「作ろっか。」
バタン、と扉が閉まるのを確認して作業に取りかかる。
純一郎はミシンを用意して、優は袋に入っているシュシュやネクタイを取り出して綺麗にシワを伸ばす。
「コンセント刺したし。」
「ありがとう。」
さっそく、取りかかった。
優は、ミシンの前に座ると深呼吸して早く丁寧に縫い進める。
「上手いな。」
あっという間に、縫えたネクタイ。
「こんなの、誰でも出来るよ。」
と、扉が三回ノックされた。
「はい」
優はミシンを止め、純一郎はゆっくりと扉を開けた。
「何?」
そこに立っていたのは怜ではなく複数のクラスメート。
「なんだ。純ちゃんか……。てっきり、ネクラだと思ってたのに……。」
ネクラが、優の事を言っているのだと思い腹がたった。
「何の用?」
極めて冷静かつ、普段通りにするようにした。
忘れ物、と言って小さな箱を差し出した。
「何コレ?」
裁縫セットと、さっきとは違う生徒が言う。
「ありがとう。」
「居んの?ネクラ。」
「優は、居る。ネクラは、いない」
悔しさを噛み締めるように、言葉を吐き捨てる。
と、隣に温かい温もり。
「優…………。」