シャッター
「ほんまに?良かったぁ」

朝飛が安堵のため息を吐くと、光希の今まで重くなっていた心が自然と軽くなった


光希は涙をなんとかすん止めして、顔を上げた

朝飛はニカッと歯を出して、 手を出した


「仲直りやな!」


光希はその手を握って、小さく頷いた

手を離すと朝飛は両手を後頭部に回した


「やっぱ好きなもん撮るに限るわー」


光希は"好き"と言う言葉に敏感すぎるくらいに反応してしまった

素直に喜べずに、心と裏腹な態度を取る


「あたし以外のモデルのこと?」


「へ?以外って、最近見つけたひまわり畑のこと知っとるん?」


朝飛はきょとんとしたような顔でそう聞くものだから、光希はすぐ否定した


「違うよ!クラスの子!」


「クラス…?ああ…、モデルやあらへんやん」


光希はムスッと顔をしかめた


「なにそれ、撮ってたくせに」


「それ、勘違いやん。あれシャッター切ってただけでフィルム入ってへんもん」

光希はその言葉に唖然とした


「は?」

すべてを理解して、自分のやきもちが馬鹿馬鹿しく思えた


ため息をつく光希に朝飛は笑いかけた


「言うたやろ、好きなもんしか撮らへんて」













おわり


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