白銀の女神 紅の王
部屋から聞こえる音に過敏になって。
物音ひとつにも反応してしまう。
ましてや、先程男が侵入してきたであろうカーテンの音など恐怖以外のなにものでもなく。
先程の騒動から1時間にも満たない今、また襲ってくる訳もないのに、体は恐怖を訴えた。
カタカタと震えながら、窓に背を向けていると―――
「ただの風だ。」
そう言って、シルバに布団ごと体を引き寄せられた。
一気に縮まる距離。
胸に添えた手ごと、隙間なく抱きしめられる。
そして、冷たいとも、ぶっきらぼうとも取れる声で、シルバは言う。
「窓の方を向きたくないのなら、このまま寝ろ。」
背中に回された手は大きくて、温かくて。
男が私を拘束した時と、何ら変わりないやり方なのに…
体は自らの意思で力を緩めた。
広い胸と、大きな手に包まれる安心感に、段々と意識がまどろむ。
その夜…初めてシルバとすごす夜。
私は、シルバの腕の中で眠りについた―――