白銀の女神 紅の王
それは、ローブの下に、見られたくないものでもあるかのような動作だった。
確かめる必要があるな……
バサッ―――――
「ぁ………!」
ローブを掴み、肌蹴させれば、小さく声を上げるエレナ。
途端、目に入ったものに、息を飲む。
「ッ……何だこれは……。」
エレナが来ていた服は、血で赤く染まっていた。
ザッとエレナの体に視線を這わせ、血の出所を探す。
すると、左腕に何か鋭利なもので切りつけられた跡があった。
「これは、どうした。」
左腕を掴みながら、エレナに問う。
すると、もう言い逃げは出来ないと思ったのか、エレナは口を開く。
「ロメオさんにかけた睡眠薬を、私も少し嗅いでしまったみたいで……。逃げている時に、眠ってしまいそうだったから、ナイフで切ったんです……。」
目を逸らしながら、そう呟くエレナ。
見つけた時、フラフラと歩いていたのは、疲労からだと思っていたが…
クソッ………
何故早く気付かなかった。