白銀の女神 紅の王

過去の清算




フォレストが捉えられてから一週間が経った―――


深夜、しんと静まり返る執務室で…



シャッ……――――

シャッ……――――


報告書に目を通して、サインをする音が響く。





あれから一週間……

フォレストを中心とした反逆者は、ほぼ捕らえられ。

ブレイムの組織も壊滅に追いやった。


数だけで成り立っていた組織を潰すのは他愛ない。

居場所さえ分かれば、後は捉えるだけ。

その居場所は、今や牢獄行きとなったフォレストが喋った。

国王の座につくという野望が破られた今、生気の抜け切った表情でデュークとウィルの尋問に応えていると言う。


そうして、フォレストの吐いた反逆者の残存員は、順調に捉えられていった。

現王位についた際に、貴族の降格処分を取っていたためか、奴らの抵抗は微々たるもので。

結束力もなかった反逆者たちは、一週間のうちにほぼ牢獄行きとなった。

ブレイムの組織もまた、フォレストを使って偽の情報をまき、幹部もろとも配下まで検挙した。



ジェスとロメオはと言うと…

自分たちの犯した罪をただ淡々と喋り、認めている。

特にジェスは、主であるフォレストへの忠誠心などなかったように、組織の情報を話した。



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