ナンパ男との恋 2巻
「ふふ・・・
私って、本当
バカみたいだね・・」

「春菜・・・・
もういいじゃん。
ねっ?もう 十分
尽くしたし、傷ついたでしょ・・」

そう言いながら
美香が泣きそうな顔をしている。

たぶん、
私に言ってる言葉が
自分にも重なるのだろう・・・

「だね・・・
うん、まだまだ
若いしね」

「そうそう、
まだピチピチだし
いくらでも 男なんているし
じっくり選んでいかなくちゃ」

・・・・うん。

現実なんて・・・
自分が思ってる以上に
残酷で、
自分が思ってるほど
たいした事ないのだろう。

距離を置こうなんて言っても
輝樹には 何のダメージもなく
普通に・・・
いつもと変わらず
いろんな女の人と会って・・・
私なんて
最初から存在してないように
普通に・・・
過ごせていけるのだから・・・

そう、気づいてたのに
心のどこかで
輝樹は 私を必要としてる。

そんな自惚れがあった。

けれど、そんな事実は
存在してなくて・・・


バカみたい・・・・。


別れて良かったんだ・・・


一緒にいた時の苦しみ、
離れた後の苦しみ、

どっちが楽かなんて分からないけど・・・

もう、前に進むしかないのだから。
< 146 / 295 >

この作品をシェア

pagetop