誘拐犯は私の彼氏!?
「ちゃんと最後まで聞きたいの。」
そう告げた光沙の目には、さっきまではなかった、決意の色が浮かんでいた。
その目に、俺は静かに従った。
今の光沙には、俺の言葉は届かない気がしたから。
「……光沙さん、ありがとうございます。」
ボンボンが再び口を開いた。
「私は里沙さんを失った日、遺された頼みを果たしたいんですよ。
あなたを守る。
僕は今まで、その頼みを果たすためだけに生きてきました。」