誘拐犯は私の彼氏!?
「壊してみろよ。」
俺の言葉に、光沙が固まる。
目を赤くして、何か言いたげにこちらを見てる。
でも、俺は言葉を止めるつもりはなかった。
「お前には何も壊せねぇよ。
過去を引きずって、光沙を自分の罪滅ぼしに使おうとする弱いお前にはな。」
壊させねぇよ。
俺の人生も。
光沙の笑顔も。
俺の言葉を聞いたボンボンは、眉ひとつ動かさない。
無表情で、光沙を見る。
「光沙さん。
あなたの選択次第です。
真幸くんの人生か、あなたの自由か。
どちらをとりますか?」