塾帰りの12分
とろんと幸せな気持ちをかみしめていたんだけど。
「……そんな顔で見上げるな。
キス以上のこともしていいのか?」
「ええっ!?」
慌ててブンブン首を振ると、北見先輩は仕方なさそうに笑って私を放してくれた。
「どうせ塾サボっちまったし、これからどっかデート行くか?」
「え、でも……」
私は先輩の口元を見た。
「早く帰って手当てした方がいいと思います」
「そんなに目立つか?」
口元に手をやった先輩に、うなずく。
「内出血して赤くなってます」