蔓薔薇

嫉妬の渦

お腹の空いたアキラさんと
イサオさんは何も話さずに
夢中で食事をしていた。
 
ご主人の作ったランチセット
を食べる私はとても美味しくて
つい食べながら笑みが溢れて
しまう。

美味しそうに食べるアキラさん

上品に食べる、イサオさん
 
そんな二人の姿を見つめている
だけで幸せで、私はすぐにお腹
がいっぱいになってしまった

その時、イサオさんの携帯電話
の着信音が店内に響く。
   
「セリからだ・・・
 もしもし、ちょっと待って」
 
そう言った後に、繋がったまま
の携帯電話を持ち、店の外に
出ようと席を立つイサオさんと
同時にご主人が大きな声で言う

「アキラ、イサの彼女に
 これ、渡してあげてよ
 うまいから・・・」
 
「ミオちゃん、どうぞ」

イサオさんは、店の外へと出て
行き、話し出す。
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