【短編】恋の逆転ホームラン
それでも斉藤の方は、
ハルカに対して、驚くほど脈がない。
心電図で言うと、最初から最後までフラット。
救命処置したいくらい、脈が無いのだ。
傘を貸してくれた以外は、
「よぉ、ハルカ」「おーっす、斉藤」
高校生になっても、友達のまま。
日曜日の夜。
部屋で勉強していたハルカは、
思い切って斉藤にメールしてみた。
【ね、斉藤。明日の1時間目は数学だったよね。
ところで 斉藤は好きな人、いるの?】
勝負に出てしまった。
野球のネクストバッターサークルで、
ハルカは待っていた。
バットを握りしめて目を閉じて、
打順が来るのを。
全盛期の清原のように、
どんな球でも打てる自信はある。
打順は待つだけでなく、つかみ取るのだと
勇気を出して、ドキドキしながら返事を待った。
斉藤からのメールは
【1時間目は数学でOK。
えーっと好きな人、いる。
同じクラスの白谷 香さん。秘密だぜ!】
えっ? えええっ!!!
ハルカに対して、驚くほど脈がない。
心電図で言うと、最初から最後までフラット。
救命処置したいくらい、脈が無いのだ。
傘を貸してくれた以外は、
「よぉ、ハルカ」「おーっす、斉藤」
高校生になっても、友達のまま。
日曜日の夜。
部屋で勉強していたハルカは、
思い切って斉藤にメールしてみた。
【ね、斉藤。明日の1時間目は数学だったよね。
ところで 斉藤は好きな人、いるの?】
勝負に出てしまった。
野球のネクストバッターサークルで、
ハルカは待っていた。
バットを握りしめて目を閉じて、
打順が来るのを。
全盛期の清原のように、
どんな球でも打てる自信はある。
打順は待つだけでなく、つかみ取るのだと
勇気を出して、ドキドキしながら返事を待った。
斉藤からのメールは
【1時間目は数学でOK。
えーっと好きな人、いる。
同じクラスの白谷 香さん。秘密だぜ!】
えっ? えええっ!!!