SWEET&HOT~甘いのと辛いのと~
「そうか。利口なお前ならそう答えてくれると思ったよ。やはり、あんな不良高校より私立学校の方がお前には似合う」



「…手続きは?」



私が問うと、父はニコッと笑う。



ああ気色悪い。



「心配するな。ちゃんと私がしといてやる。お前は何も考えずに学園に行く準備を…荷物をまとめておきなさい」



そっか…私これから寮に住むのね。



そりゃそうか。ここからアメストまでは結構距離あるものね。



車で行けない距離ではないと思うけども。



「やっぱり…編入試験も受けなきゃいけないんでしょ?」



「まぁ、そうだな。だが大丈夫だろう。お前は頭が良いからな」



…今からガリ勉しとけってか?さすがに勉強しないとテスト高得点なんて無理。



「…わかった。せいぜい良い点数がとれるように頑張る」



そう言うと、私は台に手をついて立ち上がる。その瞬間、足に電流のようなものが流れた。



「ああ、そうだ。お前の手続きは母さんの命日が終わってから済まそうか?」



「…結構よ。命日前に済ましといて」
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