氷の女王に誓約を

大介はその中間に位置するジャンプ。高さが出て幅も伸びるジャンプを持っている。


高さと幅は、ジャンプの加点要素の一つに括られている。


高さがあっても幅がなければはダメ。幅があっても低空ではダメ。


高さと幅、両方揃って初めて加点要素になる。


大介のジャンプはまさに加点要素のお手本となるジャンプだ。


高さがあって幅もある。しかもその地盤が他の選手よりも遥か上。


ジャンプの高さは朝飛と同等。ジャンプの幅も羽生さんに負けずとも劣らない。


圧倒的なジャンプの迫力は、過去の名選手と比べても堂々の一位になるだろう。


だがまだだ。まだ大介の四回転は終わらない。


続けて単独の4T。


フェンスを飛び越えるんじゃないかと心配になるくらいの高さ。フェンスにぶつかるギリギリで着氷し、何事もなかったかのように涼しい顔で駆けて行く。


さらりと決めた二つの四回転。
< 312 / 400 >

この作品をシェア

pagetop