偽りの結婚(番外編)
こんなことで、ラルフの独占欲を試せるのかしら。
シェイリーンは不思議に思いながらも、近くのソファーへ移動した。
数分後――――
そのソファーの周りには、楽しそうな笑い声が響いていた。
もちろん、シェイリーンもその一人。
今や、自分が王子の妃だと言うことも忘れ、談議に花を咲かせていた。
やっぱり、文学の話をするのは楽しいわ…
マリナの友人だけあって、みんな本が好きだと言うことが伝わってくるし、何より趣味が合う。
一番意外だったのは、モルト王国では男の人も意外と文学好きな人が多いということ。
普段、ラルフやロイドや王宮の騎士など、屈強な男たちに囲まれているため無理もないが・・・
「シェイリーン様の周りには、文学好きの男性はいないのですか?」
シェイリーンの隣に座っていた、いかにも文学好きな青年から問われる。
「えぇ、みんな文学よりも剣術を研く方に興味があるみたい。」
ふふっと微笑めば、その青年の顔が赤くなる。