闇月桜そして闇
闇 深く深く
僕の抱える闇。

僕は普通だと思うが周囲はほっとかない。

クラスの世話焼きの女子は病院に行く様勧めて来たりもする。
同情とかいらない。
イライラする。

バイトも出来ない。
感情が出ない僕はバイトが出来ない。
唯一出来るのはパソコンのバイト。
これはタケルが教えてくれた。

タケルはバカでいつも不意に近づいてきては僕がうざったくなるのを察知して離れていく。

不思議な距離を保ってくれている。

こんな僕でも唯一コミュニケーションがとれるのが

ネット。とかチャット。



感情が出なくても絵文字や顔文字があるし、

お互いの事を探る必要もない。

こんな便利な世界に僕はほぼ毎日、顔を出している。




(闇) みなさん、こんばんわァ。

[月] ダークさんこんばんにゃ〜☆

"桜" こんばんにゃ〜 ノ

(今日はみなさん早いですョ。何か私に聞かれたくない話しデモ?)

[いやいや、たまたま〜☆俺らも今来たとこだし☆
ねぇ?サクラたん。]

"ライトさんのゆう通りですよっ☆
ダークさんは本当に疑り深いんだからっ!"

(言ってみただけですョ!本当は思ってません!)



たわいも無い会話をダラダラと続けて時間が来たら落ちる。

それが僕の生活を支えてくれてると思ってもいいかもしれない。




僕の存在を唯一認められる場所。

僕を表現出来る場所。

それがこの世界。


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