二次元ボーイ。



僕は何だか女の子が苦手だ。


特に、昼休みとかにでっかい声でぎゃあぎゃあ騒いでいるタイプ。


別に騒ぐことが
悪いってわけじゃない。

ただ個人的にそういう子達が
苦手ってだけで…。


まぁ彼女達みたいなタイプは
大概僕みたいな陰キャラには
話しかけてこない。

僕だって彼女達に話しかける様な変な真似をするつもりはない。


だから僕と彼女達が関わるなんてあり得ないことなんだ。


…いや、
あり得ないこと“だった”んだ。


そもそも僕は彼女達と関わりたくなんかなかったのに。


最近、やたらうるさい子に僕は
興味を持たれてしまったんだ。


それが、この子。


「こらお前また少女マンガ読んでんじゃないだろうなそれ私に貸せ貸してくれそしてお前は私に惚れろばーか」


僕の前の席に座って
やたら早口で喋り掛けてくる
井原さん。


「それは僕のお気に入りのマンガだから…貸すのはちょっと」


と言っているのにも関わらず
「ケチケチすんな」
とマンガを取り上げるような
強引な女の子だ。




< 2 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop