青い瞳のガレア
「根源の力『マナ』は、世界に自然に存在するもの。人界にも魔界にも大きな争乱や災害がなかったために、『マナ』が飽和状態になっているのかも知れない」

「じゃあ、影王は力の衝突を弱めるために、波動を送っている?」

 シャーラステアの仮定に、ガレアは微妙な反応を見せる。

「それだけとは、考えにくいんだ。送られてくる力は、明らかに瘴気を含んでいる」

 瘴気とは、負の精神力を含む波動のことだ。

 力の滞留を防ぐためなら、波動が瘴気である必要はない。

 しかし、ガレアが感じた瘴気は確かに影王のものだ。

「影王の心に、何か異変が起きているのか…」

 考えこんでいたガレアは、目眩と脱力感に襲われる。

「…っ」

「大丈夫?」

 シャーラステアはガレアの体を支えてやる。

「大丈夫…少し、疲れただけだよ」

「…そう。もう夜も大分深まってきたし、休んだほうがいいわ」

 そう言うと、シャーラステアは戸口に向かう。

「また明日ね」

「うん、また明日」

 晴れない表情のまま、ガレアは戸口でシャーラステアを見送る。
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