青い瞳のガレア
 だからと言って、争乱から無縁でいられるわけもない。

「私は…どうすればいいんだろう…影王は何をしようとしている?」

 考え込んでいると、後ろから声がする。

『魔族は魔族の役目を果たせばよい。何を迷うことがあるのかね』

 振り向くと、叢から蛇が顔を出している。

「あなたはそれでいいのですか、アグリス」

 一礼して、ガレアは疑問を口にする。

 アグリスも長く人界に住んでいる。

 隣人である人間を傷つけることに、躊躇いはないのか。

 ガレアの問いに、アグリスは平然と答える。

『いかに隣人といえど、行く手を阻むなら容赦はしない。私は魔族だ』

 骨肉の争いを生き延びたアグリスは、無益な殺生がいかに愚かであるか知っている。
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