青い瞳のガレア
 しかし、どうやらその音が聞こえたのはガレアだけのようだ。

『異変の前触れがあったようだな』

 アグリスの目が赤い光を帯びる。

『魔力の波動…強い障気を感じる』

 アグリスには何も聞こえてはいないようだが、純然たる魔族だけに異変を鋭敏に感じ取っていた。

 時折通りかかる人達は、姿なき来訪者の足音に全く気づいていない。

 ややあって、ようやく音が聞こえなくなったガレアは強張った表情のまま立ち尽くす。

「やっぱりおかしい…こんな厄々しい波動が迫ってくるなんて」
< 17 / 18 >

この作品をシェア

pagetop