この涙を拭うのは、貴方でイイ。-大人の恋の罠-


「のん、場所を考えなさい」

「す、すみません…」

悠長に煙草を吹かす彼女を前に、ハッと我に返れば小さくなるしかない。


一瞬ムダに集まっていた視線をよそに、元凶へと謝る私はバカだろう。



「でも、事実でしょ?
堂々と腕を組んでラブラブさアピールして、社内で隠れてキスしたりとか、とにかく色々…。

もう私が小耳に挟んでいるし、パパまで届くのは時間の問題ね――尭とのんが“そんな仲”だって」


トンデモナイ話の連発に、そんな仲とはどんな仲だ!と言いたいけども。


「ソレ…、事実に尾ひれがつきすぎなの!
ああ社内中の尭ファンを敵に回して、本当にサイアクだ…」


あいにく今の私のHPでは、とても柚ちゃんへの対抗措置が取れない。


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