お姫様の苦悩
「さっ、王子くんっ。なんでも聞いて!蜜姫ちゃんの事ならなんでも知ってるのよ。」





電話で言ったのに………早速情報提供してやがる。





「いや、もういいよ。」


「どうしてよ〜。」


「もう十分卑怯なんだけどさ、自分で知っていきたいんだ。些細な事でもいい。例えば何色が好きかとかさ………。」





わっ――――何、何っ。





胸がギューッていうか……ザワザワ?なんだか変な感じがする。





「かっこいい男ね〜。ちょっと蜜姫っ、いいじゃない!今のうちに捕まえるか、捕まっちゃいなさいよっ。優良物件じゃないの!」





興奮気味に、それでもバレないようにという事が頭にあるみたいで、凄い目力で尚且つ小声で進めてくる。





「優良物件って……。」


「顔よし、性格よし、まぁ経済力もあるでしょ。後は、体よっ。これで相性がよかったら極上の男じゃない。」




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