お姫様の苦悩
友人よりも身近にいる私は姉が仕事の休みの日に、こちらの都合も考えずイタズラ電話の如く何度も掛けてくるわ、家まで押し掛けてくるわでハゲそうなほどストレスが溜まる。





「蜜姫〜、こっちこっちーっ。こっちにもプリティーな物があるの!」





有名ブランドが並ぶ店舗の前で大声を出さないで欲しい。





26歳に見えなくても26の独身女がする事じゃない。





周りに注目されるこっちの身にもなって欲しい。





「わーっ、この色綺麗!」


「お客様、よくお似合いですよー。こっちの色はどうですか?」


「やだっ、こっちの色もいいー。」

「本当によくお似合いですよーっ。」


「あら、本当?じゃあ買おうかなぁ。どっちの色がいいかなぁー……。」





定員のリップサービスにまんまと乗せられ買わされてるし……。




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